積立投資をする上で理解しておきたいのが「ドルコスト平均法」という投資手法になります。ドルコスト平均法とは、一定額で銘柄を定期購入する方法で、変動する日々の価格を平均化させることで、利益を大きくすることが狙いです。

ですがドルコスト平均法は複雑な仕組みになっていますので、理解するのに時間がかかってしまいます。

なので今回の記事では、ドルコスト平均法のメリットやデメリットについて、わかりやすく解説していきます。

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ドルコスト平均法って何?

まずはドルコスト平均法について説明していきます。ドルコスト平均法とは、中長期投資する際、一定期間ごとに一定金額を同じ銘柄に対し購入していく投資手法にnなります。

購入する銘柄の価格が上がろうが下がろうが、常に同じ金額に投じていきます。

例えば、毎月1万円ずつを同じ銘柄に投じ、12回購入したとしましょう。最初の月に投資信託を1口購入できたとして、次月から投資信託の価格が安くなれば、同じ1万円で2口、3口と購入できることになります。逆に価格が上がれば、購入数は減ることになります。

これを12回に渡り購入したトータルは、買付単価が平均化されますので、高値掴みのリスクが軽減できる仕組みになります。

定量購入法とは何が違う?

ドルコスト平均法と同じような手法に定量購入法があります。定量購入法は一定期間同じ銘柄を定量で買い付ける方法になります。

ドルコスト平均法と定量購入法の違いは、定額か定量かの違いになります。なので定量購入法の場合、購入するタイミングにより購入金額が変わってきます。

いずれも購入価格を平均化することはできますが、ドルコスト平均法のほうが平均購入価格を抑えることができます。

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ドルコスト平均法のメリット

ドルコスト平均法のメリットとしては、

  • 高値掴みのリスク軽減
  • 初心者でも取り組みやすい
  • 感情で左右されない

ここからは、それぞれのメリットについて解説していきます。

高値掴みのリスク軽減

先程も紹介したように、ドルコスト平均法は投資家が意識しなくても、価格が安い時に大量を買い、価格が高い時に少量を買っていきます。

金融商品はいずれも価格が変動するため、価格が高騰している際に一気に購入すると高値掴みとなってしまい、結果なかなか利益は上がりません。

ですがドルコスト平均法であれば、1年目に1万円、2年目に2万円の場合1.5万円に買付単価が平均化されるため、高値掴みのリスクが軽減されることになります。

初心者でも取り組みやすい

ドルコスト平均法の買い方は非常に簡単です。あらかじめ投資を行う期間を決めた上で、同じ銘柄に対し毎月一定額を積立購入していくだけです。

投資手法がシステム化されていますので、知識やテクニックがいらないのが魅力的であり投資初心者の方でも、第一歩として始めやすい投資手法です。

感情で左右されない

投資で失敗するケースに人園の感情の影響があります。

損切りできないケースでは、もう少しで価格は持ち直すだろう。といった感情が入ってしまい、手仕舞いのタイミングを逃してしまうという流れになります。

これがドルコスト平均法の場合、常に一定額で買い付けるので、感情に左右されることはありません。ただしドルコスト平均法で運用したからといって、必ず利益が得られるという話ではありません。それでも感情が邪魔をして損失を広げるリスクは軽減されます。

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ドルコスト平均法のデメリット

続いてドルコスト平均法のデメリットについてですが、

  • 大きなリターンは見込めない
  • 人的ミスでのシステム崩壊

ここからは、そでぞれのデメリットについて解説していきます。

大きなリターンは見込めない

ドルコスト平均法は平均購入単価を安定させることで、価格変動のリスクを抑えることが狙いの手法です。

リスクが少ない分、当然ながらリターンも低くなります。リスクとリターンは表裏一体ですので、大きなリターンを得るには大きなリスクをかけなければいけません。

ですのでドルコスト平均法は10年、20年といった長期投資に向いています。

リスクとリターンのバランスは、投信積立に加え株式投資のデイトレードやFXなどの、ハイリスク・ハイリターンなものを組み込んでみるのもよいでしょう。

人的ミスでのシステム崩壊

ドルコスト平均法で投資手法をシステム化したとしても、1回でも購入を忘れた…なんてことが発生してしまったら、システムは成り立ちません。

結果的にドルコスト平均法による、価格平準化の効果は薄れてしまいます。

手動で1ヶ月、1年ごとなどに銘柄を定期購入するのは、意外と手間がかかります。ですので自動積立に対応している証券会社を選ぶと、買い忘れを防ぐことができます。

おすすめの証券会社は、SBI証券もしくは楽天証券になります。両者とも大手ネット証券であり、利用者も非常に多いため安心して利用することができます。

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ドルコスト平均法を上手く活用する方法

ドルコスト平均法によって投資のリスクは軽減できるため、初心者でも安全に運用できます。しかし必ずしも万全ではありません。

例えば相場が長期的に上昇し高値の時期が続き、その後急速に価格が下落した場合は、大きな損失が発生する可能性があります。

過去にもITバブル崩壊やリーマンショック、コロナショックなどにより株価が急速に下落する場面はありました。

結果的に株価は上がってきましたが、あくまで過去の話であり、今後同じような場面があったとしても、株価が順調に回復する保証はありません。

ですのでドルコスト平均法にも弱みがあることを理解し、前もって最適な活用方法を学びましょう。

ここからは、2つのドルコスト平均法の活用方法について紹介していきます。

分散投資

ドルコスト平均法で損失は被るケースとしては、特定の投資商品に偏った運用をしているからです。

例えば米国株のみを購入していたりするのは、youtube内でもよくみかけたりします。現状で確かに米国株は好調であり、今のうちに米国株にフルコミットしたくなる気持ちは分かります。

しかし投資商品が1つしかないと、価格変動による影響を直接的に被ってしまうことになり、相場が急速に下落した場合、ドルコスト平均法であっても損失が生じる可能性があります。

ですので投資商品を株式の他に、債券や不動産といように分散して投資していくことがおすすめです。こういったポートフォリオであれば、たとえ株式が下落したとしても、他がカバーしてくれることになるので、大きな損失を回避することができます。

運用状況の定期的な確認

自動で積立投資をする場合、当然ながら資金は自動で積み上げられていきます。都度、面倒な手続きが発生しないため、運用する上で非常に効率的なサービスといえます。

ですが自動であるがゆえに、日々の価格変動や運用経過に対し興味が薄れがちになります。結果、相場が下落を続けており、復調が見込めないケースにおいて利益が出にくくなってしまいます。

よって運用状況は少なくとも1ヶ月に1回程度は行うようにして、相場が低調な場合は投資先を見直すことを視野に入れる必要があります。

どの銘柄に投資していけば良いのか、初心者には判断が難しいでしょう。

個人的におすすめなのは、SBI証券や楽天証券の投資信託ランキングで上位にランクインしている銘柄であり、インデックスファンドであること。さらに信託報酬が安い銘柄での運用が続けられやすいでしょう。

ただし投資は、あくまで個人の判断に委ねられますので、注意して運用していきましょう。

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