日本は世界でみても有数の長寿国と言われていますが、そうなると気になるのが老後資金ではないでしょうか。一体いくら必要なのか?具体的な金額の目安が分からないという方も多いでしょう。

なので今回は、老後資金について解説していきます。老後資金に使える制度や資産形成に関する情報も紹介していきます。

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老後資金についての基本情報

まず老後資金について簡単に説明していきます。どのくらい準備しておけば安心なのでしょうか。この辺の目安についても触れていきます。

老後資金ってなに?

老後資金とは何なのか?老後資金とは、定年を迎え給与所得がなくなり、公的年金や預貯金を主体として生活をしていくために必要な資金のことをいいます。

現在、会社員であれば毎月給料が入ってくるわけですので、意識するのは難しい部分かもしれませんが、老後に必要な生活資金は、

  • 生活費
  • 住居費
  • 医療費
  • 交際費

に分けられます。2020年の日本人の平均寿命は男性が81.41歳で女性で87.45歳だそうです。定年の年齢が65歳だった場合、そこから約20年は給料を貰わない状態で生活をしていかなくてはいけません。

要するに約20年分の老後資金が必要といわけです。老後の生活を豊かにするためには、今から老後生活が心配にならないような状態を作っていかなくてはいけません。

老後に必要な資金はいくら?

では老後には、どのくらいの資金が必要なのでしょうか。この答えは2021年度「市場ワーキンググループ報告書」に、夫婦2人世帯の平均値が、支出263,718円、収入209,198円とありました。

年金で得られる収入は、厚生年金受給者で14万6,000円、国民年金受給者で5万6,000円ですので、約20万円となります。

収入20万円に対し、支出が26万円となるので、毎月5~6万円ほど不足していることになります。この差額を埋めるための預貯金は2,500万円必要になるとされています。

年金が貰えるだけでは豊かな生活は送れないという厳しい現実であることがお分かりいただけたでしょう。

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老後資金を貯めるための制度

実際老後資金を貯めるに、おすすめできる制度を紹介していきます。老後資金に困ることがないように、今からやるべき個人向けの制度はいくつかあります。

自身の生活スタイルにあったものを以下から選び、無理なく老後資金を貯めていきましょう。

  • 預貯金
  • 財形貯蓄
  • つみたてNISA
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)

それぞれについて解説していきます。

預貯金

預貯金のメリットは元本が保証されていることです。保険制度があるため金融機関が破綻してしまったとしても、規定の上限額までは必ず戻ってきます。よく聞くのは同じ銀行で1000万円までが保証されるということです。仮に2500万円を預貯金する場合は、万が一のために、3つの口座に振り分けておくのが良いかもしれません。

預貯金は元本に対する安全性、そして現金がすぐに引き出せるといった流動性が魅力です。

利息は正直低いですので、預けているだけでお金が格段に増えるといったことはありませんが、ローリスクローリターンの観点から見た場合、これもまた魅力なのかもしれません。

定期預金などを利用すると、少しは利率が上がる銀行もあるので、どうせ預けるなら効率よく預けたいですね。

財形貯蓄

財形貯蓄は毎月の給与所得から天引きして積み立てていくという制度です。3つの種類がありますが、勤務先の会社がどれを指定しているかで変わってきます。

  • 一般財形貯蓄→用途自由
  • 財形住宅貯蓄→住宅資金
  • 財形年金貯蓄→老後資金

自身が老後資金を目的として財形貯蓄を利用する場合で、会社が財形年金貯蓄を採用しているのであれば、検討してみる価値は充分にあります。

住宅財形と年金財形は、合算で550万円まで非課税になりますので、これは大きなメリットです。

契約ごとで積立対象や払い出し時期が異なるため、利用前によく条件を確認しておく必要があります。

つみたてNISA

個人的に一番おすすめなのがつみたてNISAです。

つみたてNISAは2018年から始まり、段々と口座開設数を伸ばしている税制優遇制度です。ざっくり説明しますと、年間40万円の投資利益が非課税になり、最長20年間の運用ができます。

さらにつみたてNISAで運用できる投資信託は、金融庁が厳選したものになるため、比較的安心して長期保有ができる銘柄となっています。

積立方法も、毎月決まった金額が自動的に積み立てされていくので、貯金代わりに気軽にできます。積み立てた投資信託はいつでも売却できますので、もし急にお金が必要になった場合でも、すぐに現金化できます。

つみたてNISAについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

個人型確定拠出年金であるiDeCoは、その名の通り私的年金制度になります。iDeCoのメリットは掛金が全額所得控除対象で、さらに運用益が非課税になるということです。

また受け取りの際にも、一括、分割、組み合わせと、受け取り方の方法ごとに控除が受けられます。

最大のデメリットは60歳まで引き出しができないことです。なので現在の資金に余裕がない人や、今後大金を使う予定のある人は注意が必要です。

その他に、元本が保証されていないことや口座の維持などに手数料がかかることもデメリットといえます。

iDeCoはつみたてNISAと同様に、口座開設数が増加していますので、人気の制度であることが分かります。

iDeCoについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

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老後の資産形成のための投資方法

老後資金のためにお金を貯めるということは重要ですが、投資で資産を増やすという手段も持っておくと良いでしょう。

投資でうまく資産を増やすことで、効率よく老後資金を確保できます。代表的なのは、

  • 株式投資
  • FX投資
  • 仮想通貨投資
  • 債券投資
  • 不動産投資

といった投資方法です。

ここからはこれらの投資方法について紹介していきます。

株式投資

起業が公開している株を購入して出資者の1人になることで、日本の企業のほか世界中の企業への投資が可能です。

株を購入した企業が利益を出せば配当金が貰えたり、機関ごとに株主優待が受けられたりなど、企業により様々な商品や特典を得ることができます。

また株を購入した企業の業績が好調だった場合や、新商品を開発することによる株価が上がった場合に、株を売却することで売却益を得られることもできます。

株式投資をするためには、証券会社の口座を持つ必要があります。おすすめなのは大手ネット証券会社であるSBI証券か楽天証券です。この2社を選んでおけば間違いないでしょう。

FX投資

世界の通貨を売買することで、レートの変動による差益を受けられるFX投資。

$1が100円の時に購入し、110円になった瞬間に決済すれば10円の利益が得られます。

預け入れた証拠金にレバレッジをかけ、少ない元手でも大きな取引をすることが可能だという点が、FXの特徴になります。

そのほか、保有する通貨に国ごとの金利差が発生すれば、スワップポイント収益が毎日受け取れるというのも魅力的な部分です。

FXを始めるための証券口座の開設でおすすめなのは、GMOクリック証券です。

GMOクリック証券は、

  • スプレッドが業界最小クラスの狭さ
  • スワップ金利は業界最高クラスの水準

という点でおすすめできます。

仮想通貨投資

暗号化されたデジタル通貨を電子データで売買し差益を得る仮想通貨投資。仮想通貨は円やドルのような法的通貨と違い、国が保証する通貨ではありません。

仮想通貨は価値の増減が激しいことや、法定通貨と交換できるといった特性により、投資対象として注目を集めています。

やり方はFX投資と同じような感覚ですが、取引を始めるには取引所に口座を開設することが必要になります。

おすすめはコインチェックです。

コインチェックは、

  • 500円から始められる
  • 最短1日で取引が始められる
  • 関東財務局登録済み
  • 各種手数料が無料

といった安心の取引所になります。

債券投資

国や地方の公共団体、企業が資金を必要とするときに発行る債券を購入し、決められた期間ごとに利子を受け取る債券投資。

特徴としては、利子の受け取りや償還の期日が明確であることが挙げられます。受け取れる利子は投資の中では少ないですが、購入した債券は売却することもできます。

企業は倒産するリスクがありますが、国や公共団体の場合は元本割れのリスクは少ないでしょう。

外国債券は為替レートにより損失があり得ますので充分に理解しておきましょう。

不動産投資

物件を購入して第三者に貸し出すことで家賃収入を得る不動産投資。

方法としては、ワンルーム、アパートやマンションを一棟、駐車場として貸し出します。入居者がいる限り収入が途絶えることがないのが最大のメリットです。

他にも土地を安く購入して高く売ることによって差益を得る方法もありますが、それなりに資金が必要ですので、現実的ではないと思っている人は多いかもしれません。

ですが、本来は高い不動産を証拠化して分散することで、少額から始めることが可能なのです。

少額から不動産投資を始めたいという方は、大家.comなら実現できます。

大家.comは、

  • 月10,000円から始められるクラウドファンディングシステム
  • 維持管理の手間やコスト、客付けなどに関わる必要がない
  • 想定利回りなどのデータを基に自分で特定の物件に投資できる

といったメリットがあります。

老後資金を形成する上で注意したいのが、

  • 必要な老後資金は生活レベルで違ってくる
  • 投資商品のリスクを理解し分散投資をする
  • 若い人は長期投資ができる商品に投資するのがベスト

ということです。

20代から老後のことを考えるのは難しいですが、できることなら少額でも良いので長期で積立投資しておいた方が良いです。

たとえ少額だったとしても、時間を味方につけることで、資産を大きく増えていきます。その後30代になったら、入金を増やしていけば良いので、20代から老後資金を形成していきましょう。

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